箱と犬
「 いつも笑顔のあの人は
満ちた人だと思ってた
崩れそうな日々を送り
闇にいたと後で知った 」
もしかしたら、頑張れば、
今の私にはできるのかもしれないと思った
あらゆる嘆きに別れを告げて 悲しみに蓋をし閉じ込めて
現実で誤魔化して幸せそうに生きること。
だけどできるとしても 私はそれを選ばないんだろう
きっと今までも、無意識に選択してきたのだ
蓋を開けて箱の中を覗き込むことを
黒い犬に片腕を噛ませて行くことを
自分で付けた無様な爪痕を曝し、それでも起き上がる背中を
貴方に見せることを
だから心配しないで ありがとう
悲しいほどに愛おしい
泣くほどに愛おしい
貴方がこの、息を呑むような星空に気付くまで
私はここにいたいと思う
貴方の背を見送ったら、それでもやっぱり
私はここにいたいと思う
神様 ここに理由を