黒木ちひろ

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Chapter 1 - Heart

人の世界の外の話

こわい話をしよう。

と、思ったんだけど
キリが無くなってしまったよ。


宇宙の話や体の話、
これまでに生を受けた人間の数や
人間が作った尺、人間が付けた名前、
この世界の外の話
延々と

つまり、人はそこいらにいる蟻と同じなんだって話


不快なことを聞かせたね。
それとももう知っていた?


人が蟻と違うところといえば
自分の世界の外まで考えを巡らせてしまうところ

人間が全てを知ることはないと
それだけは確かに分かっているというのに

きっと真実なんて黒く塗り潰されていて
だから求めた人々は
見失って引き返すか、暗い穴に堕ちていくか

私たちは自分が何なのかを知ることはないまま
終わっていくのだ


 空っぽの目が映していたのは深淵
 立ち向かうだけ無駄だから
 目を逸らすことを覚えた


私は愛を歌うけれど
それって別に楽観的でも綺麗な話でもない
この無意味で奇怪な世界を
繋ぐ糸は
それしかないんだ、もう


ちっぽけな人間の世界で
君の笑顔が嬉しい

この無意味で奇怪な世界を
愛してる


あいしてるよ





こわい話をしよう。

こんなのちっともこわくないかい?

なら君は大丈夫だ
もう行くといい

箱庭の蓋を閉じて
世界は青い空の下

蟻は蟻の世界で
人は人の世界で
生きなければならないということ

つまらない話は忘れていい
君の世界は美しい

何か答えを見付けたら
どうか私にも聞かせておくれ


もう行くといい
果てない一瞬を生くといい


私も行くよ きっとすぐ

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