悲しみ処方
不健康な心に音楽を投与
どうせ社会不適合者
才能なんてしらないわ
今の私にはこれしかないんだから
叶わないなら
他の道もくれないのなら
神に見捨てられた人間の一人として
死んでいくだけだわ
哀れ
さっさと終われたらいいのに
もし思い通りに生きられたなら
勉強をしたわ
それだけが取り柄だったもの
お金を稼いだわ
大抵のものは手に入るはずだもの
そして自由に生きるミュージシャンに憧れるんだわ
塞がれた道に思いを馳せる
それが人生か
馬鹿げてる
社会不適合者
にもなりきれず
社会とたくさんの約束を結んで
明日を確保する
社会の一員としての私が
あらゆることを投げ出そうとするのを防ぐ
目が腫れないようになんて
くだらない心配をする
こんな自分がいるうちは大丈夫だわ
ほらね、また
独りで立てる
目を開けて
心が破れていく音を
感じ取れ
神様ありがとう
「なんもない」より
悲しみのほうがずっとマシだわ